ＪＲ京都駅，京阪東福寺駅からほど近い河原町九条．
近年街の様相が大きく変化しているこの地域で，和のエレメントである格子の発展を考えた．

「対比と調和をデザインする」
伝統的でありながら新しさをあわせもったこの宿泊施設をぜひ楽しんでもらいたい．

天候や時間帯によって，ファサードの格子が豊かな表情で訪れる宿泊客を迎える．

アプローチはこの空間に身も心も入り込んでいくために必要な装置．
圧力をコントロールすることで開放感を表現している．

エントランスは，創業約160年の京和傘の老舗・日吉屋のペンダント型照明を主役に据えた．

各階の共用部廊下はアプローチ空間との視覚的一体性を確保しながら，区切り方に変化を持たせた導入ゾーン．
吹抜けをどう魅せるかはこの建築の大きなテーマで，光の環が重層して空間全体を繋ぐイメージをつくった．

間接照明に組み込んだ天井の素材と窓のシェードカラーの組み合わせで各室の雰囲気を変化させ，リピーターの方にも楽しんで頂けるよう工夫した．

用途　ゲストハウス（簡易宿所）
竣工　2018年11月
施工　株式会社田中工務店⁡