株式会社 MST Holdings 本社工場|環創研/北條建築事務所
地域の風景を牽引する
特殊金属溶接加工工場

株式会社 MST Holdings 本社工場

大阪府岸和田市

#事務所#工場#社屋

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アルミ・ステンレスなどの特殊金属溶接加工分野で元々高い技術を持つ企業であり,事業拡大に伴い旧工場が手狭になったため新工場の計画をおこなった.

田治米集落は古くから泉州地域の交通を支えた旧牛滝街道沿いにあり,計画地はその農村集落の周辺地域に位置する.
かつては肥沃な田園風景が広がった地域であったが,阪和自動車道のインターチェンジに接続する府道40号線が開通したことで,現在は物流の利便性の良さから多くの工場が農地や民家と混在するエリアとなっている.

最初の設計打合せで,いかにも工場といった箱型建物では不十分で訪ねる者があっと驚くような印象深い工場を建ててほしいと,クライアントから要望を受けその設計方針が決定した.
設計者なりに端的に解釈すれば,それは敷地外との関わりを重視したいということである.
混沌としている地域景観に一石を投じ、視覚的にパブリック性を持たせることで、地域の風景に今後の方向性を与え、結果としてそこに在る企業価値が高まっていくようなイメージを念頭に提案をおこなった.

工場という用途は本来,生産能力などの機能性,そして労務環境としての安全性が重要であり,出入りする人や物の流れから生じる建築的な情緒変化は少なく,仮に物理的な開放性があったとしても,心理的には閉鎖性を持った空間である.
しかし風景を牽引するという側面に焦点を当てることで,敷地外である周辺地域に対して情緒変化を積極的に起こすことを狙った点が,本計画の特筆すべき点だと考えている.

本工場製品に由来するアルミ製エキスパンドメタルに表裏さまざまな角度から光を当て試作を繰り返し,季節や時間帯に応じた質感や色合いの変化を想定し,未来を透視するような筒状フォルムの断面(ファサード)に採用した.

この建築がその時々見る人々の印象をバリエーション豊かなものとし,時間軸を持った地域のランドマークとしてその一役を担い続けることを期待している.

用途 工場
竣工 2024年7月
施工 ヒロタ建設株式会社⁡
写真 笹の倉舎 / 笹倉洋平⁡⁡

GALLERY

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