妻に，大正の東洋人かと言われた1枚．

近代に少しでも迫りたい私の心を表せているようで，一生ものの肖像写真となりました．

　

　

3日前に39歳になり，そして本日，設計事務所を開業して9周年．

これまでお世話になった皆さま，心より感謝申し上げます．

　

30代最後の1年間をどう使い，不惑を迎えるのか．

また10周年に向けてどのような活動に重点をおいていくのか，足掻きたいと思います．

　

いつも同じことを言いますが，私は今までご縁と運にとても恵まれました．

与えられた環境で自分の感性に合う職務を一所懸命がんばってきただけです．

ターニングポイントはいつも外からやってくるので，これまで自分で何かを成してきた感覚はありません．

　

新しいことに踏み込むには，とても勇気がいる年齢になってきました．

根拠のない自信を持つことに加えて，怖さに対する鈍感さもときには必要だなと感じる今日このごろです．

　

あと，失敗しても代えられない安心感は，人が結果を残すにはとても重要だと新庄監督が昔テレビで言ってたけど，それに少し似た話．

　

月に数回しか家にいなくて家事も育児もほとんどやらない私がたまに家に帰ると，妻は息子にお父さんに拍手〜と言ったり，今日はお父さんとお風呂入れてうれしいな〜と話しかけたり，いつも家庭内で私を立ててくれます．

当家の仏壇に毎日欠かさず線香を立て，私が出かけるときは必ず車が見えなくなるまで玄関の前で息子と手を振ってくれています．

　

社会のお役に立つために全力で活動に取り組める環境をつくってくれている家族に感謝しています．

　

『自然と文化を大事にしながら，暮らしの幸せを育む建築』をテーマに掲げ10年目，これからも社会の中，歴史の中での建築家の在り方について自問自答を繰り返し，温故知新の感性と創意工夫の努力で建築をつくり続けます．

　

よろしくお願いいたします．

　

11月吉日

環境文化史創造研究所 所長

株式会社北條建築事務所 代表取締役

北條　豊和